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【エフェクター入門】ブースター編

エフェクター入門

今のサウンドが気に入ってはいるけど何か一つ物足りない…。ギターソロを弾くことになったけどあまり目立てていない…。そんなときに欠かせないエフェクターがブースターです。実際、縁の下の力持ち的な存在で、使うのと使わないのとではかなり大きな差が出てくると思います。一つ入れておくと迫力がぐっと増し、バウンドサウンドに埋もれない自分だけの音を作ることができます。今回はそんなブースターについてご紹介していきたいと思います!

ブースターとは

楽器からの出力信号を増幅させてより大きな音を出すための機械です。オーバードライブやディストーションなどの歪み系エフェクターが出来るよりも前から存在していました。主に曲中のメインリフやギターソロなどここぞ、というときに使うことが多いですが、種類によってはギターの音自体を良くしてくれるものもあるので常時ONにするという使い方もあります。比較的回路の構造が簡単なので電気系に強い人なんかは自作する人も結構います。

ブースターの種類

ブースターと一口に言ってもいくつか種類があります。

  • 歪みを増やすゲインブースター
  • 音量のみを上げるクリーンブースター
  • 高域を強調するトレブルブースター
  • 中域を強調するミドルブースター

などです。用途にもよりますが、最も汎用性が高いのは単純に音だけを大きくしてくれるクリーンブースターでしょうか。オーバードライブなどの歪み系エフェクターのドライブを抑えめにしてブースター代わりに使うこともよくあります。

ブースターをつなぐ箇所

ブースターを自分のペダルボードに組み込む際、考えられる箇所は2か所です。ズバリ、歪みの前か後かです。メインとなる歪みよりも前に持ってくると歪みを増幅させる効果があります。ただし、後続の歪みエフェクターの音量が最終的な音量になるため、音量自体はそこまで上がりません。逆に、歪みよりも後に持ってくると全体のボリュームを上げる効果があります。好み、用途によってしっくりハマるセッティングを見つけてみてください。

おすすめブースター

MXR M133 Micro Amp

1972年創業のアメリカの老舗エフェクターブランド、MXR M133 Micro Ampは1970年代から販売が開始された50年ほども歴史のある名機です。その優れた性能から様々なアーティストのペダルボードに組み込まれています。
つまみはGAINのみとシンプルなコントロールですが、バッファーとして、クリーンブースターとして、ゲインブースターとしてと様々な場面で活躍してくれるエフェクターです。
基本的に音質は変えずに音量をそのまま引き上げてくれるシンプルなブースターですが、踏むだけで音にハリと太さを与えてくれるため、踏みっぱなしで使用されることもしばしば。ある程度以上GAINを上げると歪み始めるので、音の太さを求めるベーシストに使用されることもあります。

Xotic EP Booster

Xoticの大ヒット製品ということで、こちらも多くのアーティストのペダルボードで見かけるエフェクターです。
こちらもM133と同じくコントロールが一つ、かつミニサイズということでペダルボードに組み込みやすいエフェクターですが、そのコンパクトなボディからは想像できないほど図太く、ナイル度なブースト効果が得られます。
エリック・ジョンソンが愛用しているヴィンテージテープエコーの名機、「Echoplex EP-3」のプリアンプ効果をシミュレートしたブースターです。
M133と比較すると味付けは強めでローミッド部分にコンプレッションとブーストが掛かるため、原音にしっかりとしたハリと芯を与えてくれるエフェクターです。

D.A-project D.A-Booster

D.A-projectは日本のエフェクターブランドです。「Dragon Arrow Project」の略で、このブランドを立ち上げた城竜矢さんの名前からとったそうです。製品の制作からブランドの運営から何から何まで一人で行っていて、かなり熱い情熱を持っている方です。一度公式サイトを見てみることをお勧めします。
肝心のD.A-Boosterですが、見た目も作りも非常にシンプルです。ノブとスイッチ以外はいじるところがありません。そしてスイッチを押すとLEDが光ってアクリルがうっすらと色づくのがめちゃくちゃかっこいいです。LEDの色は8種類の中から選べるようです。
サウンドの特徴は、ギターやアンプの本来の音を邪魔することなく際立たせ、音だけをぐっと持ち上げて音抜けを良くしてくれます。原音から最大11倍増幅できます。
バッファとしても優秀で、音が良くなるのはもちろんのこと、つまみを0にすると増幅0の状態でバッファをかけることができるので、より自然なサウンドを作ることができます。このため、常時ONにしておくという使い方もおすすめです。
ちなみにトゥルーバイパス仕様とバッファードバイパス仕様の2種類あり、前者はスイッチON時にバッファが作動、後者はスイッチOFF時でも常にバッファが作動しています。
あまり知られているブランドではありませんが、レビューをしている方の評価がかなり高いように感じます。また、レミオロメンやスガシカオなど様々な有名アーティストのサポートをしているギタリストの田中義人さんなど、プロの方々にも愛用されている実績があります。

FREE THE TONE FB-2 Final Booster

こちらも国産メーカー、FREE THE TONEのエフェクターです。特筆すべきはHTS(Holistic tonal solution)サーキットが搭載されていることです。これはFREE THE TONEが独自に開発した技術で、機器前後の入力・出力などすべての信号をマネジメントし、不要なノイズは取り除きつつ純粋なギターの信号を送り出してくれます。エフェクターの不自然な部分を取り除く重要な役割を果たしていて、ブーストをONにしたときとOFFにしたときとでサウンドの質感を同じに保つことができます。もちろんそれだけではなく、ONにした時に本来のニュアンスを保ったまま綺麗に倍音してくれますし、クリーンにしたときの艶っぽさも格段にアップするので常時ONにして使いたくなる一台です。

FREE THE TONE RED JASPER RJ-1V

同じくFREE THE TONEから。ブースターではなくオーバードライブなのですが歪みとしてもブースターとしても使えるとても優秀なモデルです。こちらもHTSサーキットが搭載されており、ギター本来の響きをそのまま増幅するように設計されているので、自分の思い通りの音が作りやすいのではないかと思います。また、ローゲインに設計されているので歪みはそこまで強くなくややクランチ気味という感じです。上質で聴き心地が良い歪みという印象があります。DRIVEを絞り気味にして、ゲインブースターとして使うと元々のサウンドに迫力を増してインパクトを出せるのではないでしょうか。

まとめ

ブースター特集いかがでしたでしょうか。バンド演奏の中でしっかりとした音を聴かせたい、ギターソロで音をもっと前に出したい、もう少しゲインが欲しい…などなど、シンプルなエフェクターだからこそ様々な場面で使用できるのがブースターの魅力でしょう。みなさんのベダルボードにもぜひ一台組み込んでみてはいかがでしょうか。

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