ギター用だけじゃない!ベーシストにオススメのディストーション
2021.02.02 エフェクター紹介最近はベーシストも歪み系のエフェクターを使用する事が増えています。
歪み系のエフェクターはオーバードライブ、ディストーション、ファズと種類がありますが、今回はベーシストにとってオススメのディストーションを紹介していきます。
ベーシストにとってのディストーション
ベーシストが歪み系のエフェクターを使用する意図はなんでしょうか?大きく分けると
- 常に歪ませる事でベース音に迫力を持たせる
- 芯を弱くして音を引っ込める
- ベースソロ、リフ等に飛び道具までに使用する
等が挙げられます。
オーバードライブに比べるとディストーションは歪みの度合いが大きい分、音痩せのリスクがあります。
プリアンプやイコライザー等、他の機材と組み合わせる事で、バンドに合った音を生み出す事が出来るでしょう。
ベース用のディストーションもありますが、ギター用をあえて使用しているベーシストもいますし、そこは音作りの腕の見せ所ですね。
MXR M85 Bass Distortion
世界で初めてディストーションを制作したメーカーMXR。ギター用のMXR M-104 DISTORTION+は今なお高い評価を得ています。M85はベース用に特化したものですね。
ツマミは4種類で
ドライ 原音の調整/ウェット エフェクト音の調整/トーン 歪みのニュアンスの調整/ディストーション 歪みの調整
更にスイッチでシリコンモード(モダンでハイゲインサウンド)とLEDモード(クラシックで厚みのあるサウンド)と異なる音色にもなります。
こちら原音にエフェクトを混ぜる為、歪みをあえて弱くする事でオーバードライブ並みの歪みとして使う事も出来ます。他にも原音を大きめに設定する事でブースターとしても使えます。
ディストーションだけでなく幅広い音作りを目指す人におススメです。
愛用者はおいしくるメロンパンの峯岸翔雪がいます。
MXR M-181 Bass Blowtorch
同じくMXRのディストーションです。M85はツマミは4つでしたが、こちらは6つ。ディストーションの中でもトップクラスに音作りの幅は増えました。
ディストーションにもかかわらず
TREBLE BASS MIDDLEの音域も調整出来ます。更にMID SHIFTで強調したい中音域(250Hz 750Hz 2kHz)も選択可能。torchスイッチにてハイゲインなサウンドも得られます。
歪ませすぎると心配なのが音痩せですが、blendのツマミもM85同様にあるので、原音重視の音作りも可能です。
機能的にはプリアンプに近く、歪みとしてだけでなくプリアンプとして使うベーシストも多いです。
愛用者はBootsy Collinsやストレイテナーの日向秀和がいます。
ROGER MAYER Voodoo-Bass
椎名林檎/東京事変のベーシスト亀田誠治が使用している事でも有名です。本来はギター用ディストーションVOODOO-1をベース用に改良したものです。
ツマミは3種類
DRIVE 歪み量の調整
OUTPUT 音量の調整
GAIN 歪みの強さ
※旧型はGAINがFATNESSとなっています。
亀田サウンドに憧れて購入するベーシストも多いのですが、歪みとしては低音が軽く、中音域が強調されるサウンドです。ファズに近い印象があり、バンド全体で聴くとやや埋もれがちです。そのかわりハイポジションでベースソロを弾くとかなり目立つので、ソロ等で飛び道具として使うのも良いかもしれません。
このエフェクターを使えば亀田誠治のようなサウンドを得られるわけではなく、弾き方やベース本体、アンプ等の様々な要素があると分かります。
ちなみに現行品はVOODOO-BASS CLASSIC、更に改良型として回路が2つあるVoodoo-Bass2等、バリエーションが多いのも特徴です。
FREE THE TONE HEAT BLASTER
国産ブランドFree The Tone。エンジニア林 幸宏がある日頭の中で鳴っていた音を再現したものだそう。こちらギターにもベースにも使えます。
ツマミはLEVEL TONE DRIVEの3つですが、特徴的なのはハイカット・スイッチとローカット・スイッチです。
ハイカットした状態でトーンのツマミを調整すると音抜けが良くなり、ギターソロに適した音になります。ローカットする事でアンプ回路では調整出来ない部分にも手が届きます。
傾向として割とオーバードライブにも近い音です。激しい歪みよりもモダンで柔らかめなディストーションを求める方におススメですね。
愛用者はONE OK ROCKのRyotaがいます。
Electro-Harmonix Green Russian Big Muff
ロシアで製作されたGreen Russian Big Muffを小さいNANOサイズで改良したものです。
ツマミは3種類
VOLUME 音の大きさの調整
TONE コンプレッションの調整
SUSTAIN 音の伸びと歪みの調整
こちらディストーション/ファズという事でファズとしても使用可能。他のディストーションよりも音色は激しく、太い音が出ます。
より攻撃的なサウンドが欲しいけど、ファズのような音痩せは望まない人にオススメです。ファズ系エフェクターは大きく、ボードのスペースを圧迫する時もありますが、小さくて場所を取らないのもポイントが高いです。
愛用者はグッドモーニングアメリカのたなしんがいます。
PSK CDV-5 Core Drive
韓国のメーカーPSKによるギター用のディストーションです。こちら発売当初はあまり売れませんでしたが、L’Arc-en-CielのtetsuyaがSTAY AWAYのイントロで使用した結果、人気に火がつきました。PSK自体が倒産しており、今では入手が難しくなっています。
ツマミは4種類
LEVEL 音量の調整
EQUALIZER HIGH 高音域の調整
EQUALIZER MID 中音域の調整
DISTORTION 歪みの度合い
こちらギター用の為、低音域ではなく高〜中音域へのエフェクトがかかる事が特徴でしょうか。
まとめ
今回はベーシストにおススメなディストーションエフェクターを紹介しました。激しい歪みからオーバードライブに近いナチュラルな歪みと、意外と選択肢は広いものです。今回の記事がエフェクター選びの参考になれば幸いです。