いつどうやって使う? ベース用コーラス特集!
2020.10.30 エフェクター紹介近年ではベーシストでもコーラスエフェクターを使う事が増えています。市場に出回っている機種も意外に多く、何を選べば良いか迷うかもしれません。今回は各ベース用コーラス(一部ギター用含む)の特徴と愛用者を紹介していきます!
コーラスの使い道
コーラス用エフェクターとは、弾いた音に少しだけタイミングのズレた音を重ねるものです。ボーカルに寄り添うコーラスと考え方は同じで、ハモると考えてください。
ベースにおけるコーラス用エフェクターは以下のような多種多様な使い方をされています。
- 3ピース編成等でギターがソロを弾く時等に音の厚みを持たせる
- ベースソロやリフを目立たせる
- 浮遊感を持たせ、楽曲の印象を変える
一口にコーラス用エフェクターといっても、エフェクトのかかり方、調整可能な音域の違い等、その特色は様々です。愛用者が確認できる機器を紹介していきますね。
おすすめベース用コーラスエフェクター
EBS UNICHORUS
ベーシストの為のエフェクターを多く生産するEBS。MultiCompが有名ですが、UNICHORUSも愛用者の多いエフェクターです。
モードはFLANGER、P.M.(Pitch Modulation)、CHORUSの3種類。ツマミはDEPTH(揺れの深さ)と、RATE(揺れのスピード)の2つとシンプルです。
EBS特有の上品なサウンドが特徴で、低音にもしっかりとエフェクトがかかります。コーラスもフランジャーも強めにかけても音揺れに違和感がありません。音痩せもなく、むしろ音が太く聴こえます。艶やかさと音の太さを求める時におすすめです。
愛用者
- 中村和(9mm Parabellum Bullet)
- 中村正人(DREAMS COME TRUE)
- 武田祐介(RADWINPS)
- TOMOMI(SCANDAL)
- Ni〜ya(ナイトメア)
- 345(凛として時雨)
多くの愛用者がいる人気機種です。まだまだ愛用者もいるでしょうね。
BOSS CEB-3 Bass Chorus
日本の老舗ブランドBOSSが制作したエフェクターです。
ツマミは4つです。音量を設定するlevelと、EBS同様にDEPTHとRATEがありますが最大の特徴はローフィルターツマミです。コーラスをかける音域を絞る事で、ローにはコーラスをかけずに高音域にのみかける事が出来ます。ベースコーラスの悩みである音揺れの違和感を作りません。
音はコーラスの中では標準的。ローフィルターによるカスタマイズ性の高さと、シンプルな操作性から始めてコーラスを使う人におすすめです。
愛用者
- 前田恭介(androp)
- 山田貴洋(ASIAN KUNG-FU GENERATION)
- 岡峰光舟(THE BACK HORN)
Tech 21 Boost Chorus Bass
70年代のコーラスを研究して作られたエフェクターです。ツマミはMIX、TONE、SPEED、DETUNE、LEVEL、DEPTHの6種類と細かな調整から自然なコーラスサウンドが得られます。更にMULTI VOICEスイッチが搭載されており、コーラスの重ねがけが出来ます。本来の意味でのコーラスサウンドを得られるので、より自然に聴こえるのです。
ディストーションとの相性が良く、サウンドに組み込んでいるバンドや、自然なコーラスを求める人におすすめです。
愛用者
- Toshiya(DIR EN GREY)
- あきらかにあきら(THE ORAL CIGARETTES)
Providence ANADIME BASS CHORUS ABC-1
ツマミはDEPTHとSPEEDの他、エフェクトの低音域のカット量を調節するHPFの3つです。奥行きを広げるDEEPスイッチも搭載されており、低音のベースラインからハイポジションのベースソロ等、各音域に合わせた音作りが可能です。
コーラスエフェクターの中では奥行きのあるサウンドが特徴です。コーラスを強調させた演奏を求める人におすすめです。
愛用者
- 飯田祐馬(KANA-BOOM)
TC electronic STEREO CHORUS+
アナログコーラスの名機と呼ばれています。コーラスだけでなくフランジャー、そしてトレモロ/ビブラート等多機能です。ただフランジャーは少し物足りないかもしれません。ノイズゲートが搭載され、他のコーラスエフェクターに比べるとノイズが少ないです。
クリーン、スムーズ、クリアといった形容詞で語られる事の多いエフェクターであり、ギターのようなナチュラルなサウンドを求める人におすすめです。ただ現在は生産中止なので、簡単には手に入らず、値段も高価なのが難点です。
愛用者
- 露崎義邦(パスピエ)
TC electronic Corona Chorus
先ほど同様にTC Electronicのサウンドを取り入れたエフェクターですが、そちらはデジタルコーラスです。コーラスタイプはSCF/Tri-Chorusの2種類、ツマミはSPEED、LEVEL、DEPTH、TONEの4種類です。
デジタルコーラスの中では非常に使いやすく、タイトなエフェクトを求める人におすすめです。
愛用者
- John Paul Jones(Led Zeppelin)
- Hadrien Feraud
- Victor Wooten
特にVictor Wootenが演奏するAmazing Graceには欠かせないエフェクターです。
Maxon cs-550
Charがプロデュースしたエフェクター。ギター用ですがベースでも使えます。ツマミはpeed、Depth、Delay time、そしてエフェクトのバランスを調節するMixing Levelの4つです。
調整によりグニャグニャと大きく揺れたような、変わったサウンドも得られます。
アナログコーラスらしい、太く、エグい効きが特徴です。本来はギター用なので、高音域にエフェクトをかけたい人におすすめです。
愛用者
FREE THE TONE TRI AVATAR TA-1H
こちらは日本初のメーカーFREE THE TONEのコーラスエフェクターです。
音の深さだけでも3つのDEPTHと、それらを同時に鳴らすTRI AVATARがあります。更にHI-CUT、RATE、LEVEL、Dry Mixと細かな調整機能はコーラスエフェクター随一です。他のエフェクターで歪みやクリーンと重ねていても、調整次第で濁りのないコーラスが得られます。更に調節した音をプリセットとして4つまで登録出来ます。
まさにベースコーラスの完成形とも言えます。音を追求したい人におすすめです。
愛用者
- 日向秀和(ストレイテナー)
- 三原康司(フレデリック)
まとめ
今回は様々なベースコーラスと、それぞれの愛用者について説明しました。一部ギター用のエフェクターもありますが、うまくベースに取り入れているのが分かります。今回の記事を参考にエフェクターを選んでいただけたら幸いです。